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アイドルにならないかって?え~何を言いだすかと思えば…
中学生なったばかりの女の子だからってなんか馬鹿にしてる~

大場は最初そう思いながら戸賀崎の話を聞いていた。

なんでも秋元康って人はスゴク有名な人らしい。おにゃんこクラブの名前位はワタシも聞いたことあるし。「川の流れのように」って曲はおばあちゃんが大好きな曲だった。美空ひばりみたいなスゴイ人の曲を書いたっていうくらいなんだからきっとスゴイ人なんだろうな、それは私にもわかるけどさ…

「あのう…なんで私なんですか?それにスカウトって原宿とか渋谷で歩いててされるって話を聞いたコトあるんですけど、学校まで来てなんて聞いたコトないです。」
「それはだな…君の潜在能力を評価して…」
そう言いかけたところで島田が戸賀崎の言葉を遮って口を挟んできた。
「ねえ。美奈…大場さん。アイドル…芸能界には興味あるんでしょ?」

何この子?そりゃ…興味あるよ。っていうか、むしろアイドルとかってなりたいな~って思ってる。モー娘、とかちっちゃい頃から大好きだったし、女優さんとかそういう仕事にあこがれない女の子なんているわけないじゃん。

「でも…コワイなあ。ちょっと。」
ちょっと肩をすくめて大場が答えた。半分は本心だ。
「あのね…これから私の言うコトって多分すっごい変だと思うんだ。頭のおかしい子が言ってるとしか思えないかもしれない。でもね…絶対にあの時、島田が言ってた事はこういうコトなんだって思う日が来るの。だから、今は話だけでも聞いててくれない?」
「いいけど…」

っていうか、このコ私と同級生って言ってたよね?なのに、何でこんな先生とかお母さんとかと話してる感じになるのかなあ?喋り方が妙に大人っぽい。すっごい頭のいいコなんだろうか?少なくともおかしいコって感じじゃないなあ。戸賀崎さんって人も丁寧な人だし。

「あのね…日本中があなたの事を知ってる。あなたの事をテレビで見ない日はない。どこに行っても注目の的。そうね…私たちの事をみんながこんな風に言うの。国民的アイドルって。その中の中心メンバーになれるの。」
「国民的アイドル?モーニング娘みたいなコト?」
「分かりやすく言うとそうかな…。でも、もっともっと大きな存在。多分、想像出来ないくらいの。」
「その…秋元先生って人がこれから作るグループがそうなるって言うの?」
「うん。そう。これは間違いのないコト。問題はそのグループの中で私やあなたがおういうポジションを務める事になるかってコト。大場さん…今は何?って思うかもしれない。本当にそういうグループが出来るかどうか確かめてからそこにチャレンジしてみてもいいかもしれない。でもね…宝の山は最初に登った人に一番美味しい分け前が与えられるのよ。」

島田は熱い口調で語った。その声の大きさに店にいる他の客が注目する程だ。そのたびに戸賀崎に肩を叩かれるが、また声が段々と大きくなる。

「とにかくだ…このオーデション、一次選考は確実に通過出来るよう手筈は整えられる。君がその気になったら最終選考の対策を具体的に指示しよう。」
「え~とか言って、その対策を聞くのにお金がかかるとかいう話じゃないんですか?そういう詐欺があるって聞いたコトありますよ~」
「はははは。中学生になったばかりにしては良く知ってるな。耳年増ってトコか。もちろん、そんな費用は一切かからない。この話、今返事をくれとは言わない。もちろん真面目な話だからきちんと親御さんと相談してほしい。説明が必要ならその名刺の連絡先に電話してもらっても構わない。私がまた親御さんに説明しにくるよ。」
戸賀崎はそう言いレシートを持って立ち上がった。

「ねえ。島田さんって言ったっけ?」
「そう。はるぅって呼んでくれていいよ。」
「はるぅ?」
「そう、私晴香って言うの。晴香って名前多いから…って。みんなにそう呼ばれてるから。」
「はるぅ…もこんな風にしてスカウトされたの?」
「う~ん…本当の事を言うと違うんだ。私は押しかけ…かな?」
「押しかけ?オーデションに応募したってコト?」
「まあ、そんなトコかな。そのうち、解ると思うよ。」

秋葉原48か…
アキバ…あんなオタクの街でアイドルね…

大場はテーブルの上に残されたパンフレットの秋元康の顔に視線をやった。
限りなく怪しい話だ。
でも…なんでだろう?あの島田ってコ…はるぅか…あのコの笑顔が目に焼き付いて離れない…

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