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シーン25-2.



「お聞きしたくない話だとは思いますが…もう一度、あの日の事をお聞かせ頂きたいと思っております。
あなたは…あの日…浜田さんが亡くなった日、間違いなく撮影の仕事でスタジオにいた。
そして、その仕事の後、前田敦子さんのお宅へ行き、そこでお泊りになった…」
「ええ。間違いありません。先日お話した通りです。」

「確かにその言葉にウソはありません。
前田さんからも一緒にお仕事をされた方からも証言を頂いております。
そういう意味では、あなたのアリバイは完璧です。」
「古畑さん…古畑さんが私を疑っている事は解ります。幾ら私でもね。
でも…なんで、私がその人を殺さないといけないんでしょう?」

「え~…これをご覧ください。殺された浜田さんのご自宅から発見されたものです。」
古畑がブリーフケースから写真ファイルを取り出した。
「これは…」
「浜田さんが撮影したものです。
AKB48のメンバー…特に若い研究生やメンバーのかなりプライベートに肉薄した写真です。
篠田さん、これは普通の写真とちょっと意味合いが違います。どういう事かおわかりでしょうか?」
「自宅近くの写真…学校や通学路…色んな事を知ってないと撮れない写真ですよね…」
古畑は頷いた。
「私は、ここに写ってる方々に話を聞いてみました。
ですが・・どなたもこの写真を撮った浜田さんの事をご存じありませんでした。」
「そうですか。何かストーカー行為でもあったのかと…」
篠田はちょっとほっとした表情を浮かべた。
「え~…この亡くなった浜田さん、握手会にも相当熱心に通われていたそうです。
研究生を中心に行かれていたみたいですね。」
古畑がソファから立ち上がった。窓際から外の景色を眺める。
暫く間を置くようにして再び話し始めた。
「え~…なぜ、浜田さんは自宅や学校…こんな写真を撮れる程メンバーの情報をつかんでおきながら、直接メンバーにコンタクトを取らなかったのか…相当なモラルをお持ちだったのでしょうか?ファンはメンバーと一線を引かなくてはいけない…そんな風に思っていた…と。いえ…残念ながらそうではなかったようです。浜田さんはこの情報を元に別の方法で卑劣な企みを起こそうとしていたのです。」

「別な方法?」
「ええ…浜田さんは、この材料を使う相手を吟味した…いえ…そうではないですね。
最初からこの材料を一番効果的に使う相手を…貴方に決めていた。」
「私…ですか?」
「ええ。そうです。浜田さんは、この写真をあなたに見せ、彼女たちを我が物にする事を企んだんですね。
私はそう考えています。そして、あなたはそれを拒否しようと…」
「あの…おっしゃってる意味が解りません。
それに…何度も言いましたが、私はこの人の事を知りませんし、もちろん会った事もありません。」
「それに、あなたには完璧なアリバイがある…」
古畑は笑みを浮かべて篠田を見た。篠田が頷く。何を解り切った事を言うんだ…そういう表情だった。

「え~…篠田さん。確かにあなたのアリバイは完璧です。
あの時間、あの場所で浜田さんを殺害する事は絶対に出来ない。
しかし~…一つだけそれを可能にする方法があります。」

古畑が右の人差し指を掲げて言う。
「簡単な話です。篠田さん…あなたがもう一人いればいいのです。」

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