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シーン18-2.

表参道の表通りから一本入った撮影スタジオ。
カメラマンの合図に応え、次から次へと表情を変える篠田の姿を、珠理奈と花崎が見つめている。時々、その視線にも応えるかのように、篠田は二人に笑顔を見せ、片目をつぶってみせたりした。

「すごいなぁ…やっぱ、モデルの仕事をしてる時の篠田さんは、迫力が違うわ。」
珠理奈がため息交じりに篠田を見つめる。花崎もさっきから軽快なシャッター音とフラッシュの光の中で輝く笑顔を見せる篠田を放心したかのように見続けていた。

そういえば、昨日も深夜4時過ぎ…いや、深夜というより明け方だ。そんな時間までTwitterやGoogle+で活動してたはずだ。今朝は朝一でロケが入ってるて言ってた。一体あの華奢な身体のどこにそんなパワーが隠されてるんだろう?

花崎は篠田を見ていると、段々不安になってくる。芸能界で生き残っていくには気力も体力も必要なんだって…どんな風に身体を鍛えれば、あんな風にエネルギッシュな毎日を送れるようになるんだろう?私にもできるんだろうか…?

「はい~終了です~麻里子ちゃん、お疲れさま~」
カメラマンから声がかかる。篠田の顔からふっと緊張が解けた。
さっきまでの笑顔…笑ってるけど迫力を感じさせる表情からいつもの篠田の笑顔に戻る。
ちょっと悪戯っ子のような笑顔だ。

「お待たせ~。ごめんね。退屈だったでしょ?」
「いえ…すみませんでした。突然おじゃましちゃって。」
「いいのいいの、気にしないで。いつもだよね、珠理奈?」
「えへへへへ。だって見てるの楽しいですもん。ね、どうだった?彩音ちゃん。」
「あ…はい。凄く勉強になりました。でも…私には真似出来そうにありません。」
「大丈夫だって。だって、マイクの前ではあんなにいい表情出来るんだもん。」
「そうね。彩音ならすぐに慣れるよ。」

篠田がペットボトルの水を一気に飲んで笑った。
「さてと…じゃ、ご飯食べいこうか。着替えてくるからちょっと待ってね…」
花崎がそう言ってスタジオを後にしようとする篠田の背中をじっと見た。

「珠理奈さん…今日の篠田さん、ちょっと疲れてません?」
「そう?私にはいつもどおりに見えるけど。」
珠理奈が携帯電話を操作しながら言う。対して気にも留めていないようすだ。
そうだよね…ま、でもそりゃ疲れもあるよね。いくら篠田さんでも。
いつも全力投球で手抜きとか妥協とかって言葉がすごく嫌いな人だもんね…
でも…なんだろう…?妙に今日の篠田さんは…なんと言ったらいいんだろう。
肩に力が入ってた気がした。無理してなきゃいいけど…

「お待たせ、じゃ行こうか。」
篠田が現れた。花崎は目を見張った。
ラフな格好なのに、全身からオシャレなオーラが放出されている。
多分、街を歩いてたらこの人が篠田麻里子だって事を知らない人でも振りかえるだろうな…どうしたらこんな風になれるのかな?そっか…まだ10年以上かかっても仕方ないんだな…

私、まだ中学生だもん。

シーン19. | Home | シーン18.

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