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31.告知




ウチは何をチマチマした事を考えよったと?
誰がキャプテンになるか…そんな事関係なかと。
やりたい事やって、それでダメやったら仕方なかやん。
恥ずかしか…ウチはなんて恥ずしか事ばしよったん?

「はるぅ。これからも遠慮はせんばい。言いたか事はどんどん言わしてもらうと。
でも、とりあえずは…早く新公演曲を自分たちのモンにするで。」
「はい。大家さん。私ももう遠慮しません。
新チームKは…いえ、AKB48は私が引っ張ります。
東京ドームでたかみなさんを驚かせちゃいましょう!」

そうだ。今の私がたかみなさんになれるわけなんてないんだ。
ぱるるが前田さんになれるわけでも、鈴蘭が優子さんになれるわけでも。
でも、だからこそ新しいAKBが生まれるんだ。
たった7人のお客さんから始まった、たかみなさんたちに比べて恵まれてるかもしれない。
でも…私たちはここからなんだ。もう一回スタートラインに立たなきゃ。

二人は頷きあってテントドームの中へと入っていった。



「たかみなは…癌なんだ…」
大島の言葉に島田と大家は言葉を失った。
病院を出た後に入った喫茶店。暫くの間三人を沈黙が包んだ。

「食道に悪性の腫瘍が見つかったのは今年に入ってすぐの事だったそうだ。
20歳そこらでの食道癌はめったにないらしい。だから…その分進行も早い。
わかった時にはもう…あちこちに転移があったんだって…」
「あの…手術とかは出来ないんですか?」
「食道に出来た癌を取り除けば…少しは長く生きられるかもしれなかったらしい。
でも、たかみなは手術を拒否したんだ。」
「なんですか?少しでも長く生きられるんやったら…
手術すればよかとじゃないですか?それを…なんで?」
「そしたらね…声がね…」

食道部の癌組織を除去する事は声帯を失う事になる。
確かに手術をすれば延命は出来る。しかし、癌そのものの根治を目論むには手遅れであった。

手術をすれば…助かるんですか?
高橋の質問に医師は首を横に振った。

どれくらい生きられるんですか?
20歳の女の子には過酷な現実だった。それでも高橋は気丈に医師から回答を引き出した。

半年…
それが答えだった。

充分です。
だったら、声帯は取らないでください。
それともう一つ…
絶対に…絶対に半年は生かしてください。
そのためには、どんな辛い治療でも耐えてみせます。


「私は信じてるよ。きっとたかみなはドームのステージに立つ。
だから、アイツに笑われないよう…
なんだ。こんなステージに立つために頑張ってきたの?
なんて言われないよう…私たちは…やらなきゃ。
ね?いつも言ってたよね。死ぬ気の努力って。
私たちは、今こそその言葉に応えるべきじゃないのかな?」

大島の目に涙はなかった。
今はまだ泣く時じゃない。
全ては…全てを出しつくしてからだ。

32.センターの特権 | Home | 30.病室

Comment

先程は大変失礼しました。すみません。ちょっと驚いたものでと思ったらここでもΣ(゚Д゚|||)

たかみなが倒れたときはここまでの展開が読めませんでした。驚いて少し心が揺れております。

たかみなの努力が希望が報われることを心から願っております。

2012.01.06 (Fri) | 杉上左京 #- | URL | Edit

>>杉上さん

今回は最初から最後まであらかじめストーリーが全部出来あがっていました。
恐らく最後までシナリオは変わらないと思います。

たかみなの努力…
おっと、ここまでで(笑)

2012.01.06 (Fri) | 四谷 #mQop/nM. | URL | Edit

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