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23.島田の決意



「個別握手会、高橋みなみ欠席のお知らせ」
戸賀崎は自分で打ったブログの文章をノートPCで見ながら大きなため息をついた。
本人の希望でギリギリまで回復を待ってみたが、やはり参加は難しいようだ。
握手会前日に出した苦渋の選択だった。

「戸賀崎さん…高橋さん、そんなに悪いんですか?」
島田が心配そうな顔で戸賀崎に聞く。
「悪いって言っても、過労だからな…まあ、相当程度の重い過労には違いないが。」
「1週間もお休みするって、今までなかったですよね?」
「ああ。アイツも相当無理をしてたんだろうな。
まあ、高橋みなみも人間だって事だ。疲労がたまればぶっ倒れる。そういう事だよ。」
「やっぱり…私たちが心配をかけちゃってるっていうのも原因ですよね…」
「おい、何言ってるんだ。そんな弱音、アイツが聞いたら…また怒られるぞ?
そう思うんなら少しでも早くチームをまとめて安心させてやるんだな。」
戸賀崎は島田の頭を軽く叩いた。

その通りだ。いつまでもたかみなさんや大島さんに頼っていられない。
あと1か月もすれば…みんな居なくなるんだ。
私は…私がAKBグループのキャプテンなんだ。
しっかりしなくちゃ。

島田は鏡を見ながら笑顔を作った。
今回の握手会、島田の枠は初めて2次で完売になった。
卒業メンバー以外では、柏木・渡辺・指原に次ぐ速さだ。
期待されている…それは島田にもわかっていた。

握手会が始まった。
島田のレーンに並ぶファンは一様に強い口調で今後への期待を口にした。
中には辛辣な言葉もあった。でも…全てが期待の表れなんだ。そう思えた。
だから、島田は一人ひとりの目を見ながらその励ましに全力で応えた。

高橋のファンも多く並んでくれていた。
卒業前最後の握手会に参加できなかった高橋への思いを島田に託そうとする者も多かった。
島田は震えた。これほどまでに愛されてる人の跡を私は担うんだ…
私の全てを…いや…今持っているもの以上のものをぶつけなきゃ。
人生の全てを懸ける…それだけの価値がある事なんだ…

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