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15.衝突


「あ・え・い・う・え・お・あ・お。か・け・き・く・け・こ…」
「もう一回いきましょう。段々声が小さくなってきてますよ!
テント内に島田の大きな声が響く。
「うおぉ~い。せーの…あ・え・い・う…」
山内鈴蘭をはじめとしたチーム4のメンバー、研究生が発声練習を繰り返す。
高橋や大島、小嶋、宮澤、板野…卒業予定のメンバーも全員が顔を揃えていた。
一緒に島田の指示の元声を出している。

「ちょっと休憩入れたほうが良かっちゃね?
っていうか、何時間発声練習ばっかやらせよるん?そら、声も小さくなってくるとよ。」
「すみません。大家さん。でも、今の時期はしっかり下地っていうか、
お腹から声を出すようなトレーニングをしとかないと…
それに、超回復っていって、一旦きつくなるくらいまで追いこんでおかないと。
声帯も筋肉の一種ですから…」

「かというて、そんな体育会系のやり方ばっかじゃみんな飽きるとよ。
メリハリちゅうもんを大切にせんと。」
「はい…それはそうですけど…」

「いいじゃん、晴香。やりたくない人はやらなくても。
本番で困ればいいんだよ。そういう人は。さ、続きやろ?」
「おい。山内。喧嘩売っとうとか?」
「はい。売ってますけど、何か?」
「ちょっとそれなに?先輩に対してその口のきき方はないんじゃない?」
宮崎美穂が身を乗り出してきた。
「先輩も後輩もないと思いますけど。やる気のない人は邪魔なだけなんで。」
「なんだと!?」

「ねぇ…さすがに止めに入ったほうがいいんじゃない?」
前田が心配そうに高橋に言う。
高橋は黙ったままだ。
うっすらと笑みを浮かべながら取っ組み合いの喧嘩でも始まりそうな光景を眺めている。

「なんか、懐かしくない?あんなの見てると。」
「そうだね~。私たちはあそこまで口悪くなかったけどね。」
秋元才加が後ろから現れた。
「いや~、悪かったよ。優子とか佐江とか。」
篠田麻里子もタオルで汗を拭きながら話の輪に加わる。
「なんか2期生ってナマイキだよねっていつも言ってた気がする。」
「そうそう、たかみながそんな事言うのやめなよ~って言っててさ。」

「きっと必要な事なんだよね。こういうのって。もう一回AKBが生まれ変わる為には。
なんか、羨ましいな。」
「おっと~どうしたの?とも~み。急に大人の発言。」
秋元が河西智美の顔を見る。
「なんかね…もうあんな風にみんなで言い合う事もないのかなって思うと。寂しくない?」

河西の言葉に高橋が笑って頷いた。大島も秋元も。
視線の先の激しい言い合いはいつまでもやむ事がなかった。

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