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62.ステージの上に


「そっか…萌乃は…私達の為に…」
「いや…きっと死んでったみんなの為かも。」

宮澤が泣きじゃくる名取から話を聞き目を閉じた。
梅田も天井を見上げ大きくため息をつく。
見慣れた劇場の天井が滲んで見えた。

「指原さんも…今、向かってます。」
「やっぱり、私達も一緒に行くべきだったんじゃ…」
「ダメです…宮澤さん達は…まだ危険ですから。いつ心臓を止められるか…」
「そうだけど…指原、怖がってないかな?アイツ一人で。」
「大丈夫です。ああ見えて指原さん、言われてる程ヘタレじゃありませんから。」
「そうだね…それはもう誰もが認めてるよ。」
梅田が名取の方を見た。涙が頬を伝う。
上を向いていたのは、涙がこぼれないようするためだったようだ。

「でも…私達3人…あと、小森さんがあの人たちの仕掛けをかけられずに済んだのは
指原さんがヘタレだったからですけどね。」
「ああ…そうだったね。聞いた時は思わず笑っちゃったけど…でも…
その為にこんな役割を担わなくちゃならなくなったなんて。」

「私たちがやらなきゃいけない事も…多いね。」
宮澤がつぶやく。
「はい…でも…きっと、みんな変われると思います。いがみ合い、憎しみ合う事の悲しさを…
身をもって知ったんですから。変わらないと…死んでいったみなさんに顔向けができませんよ。」

「わかにゃん…強いね…」
梅田が名取の肩を抱きながら言う。
「いえ。私は、頼まれただけですから。指原さんと仁藤さんに…」

「よし。まずはレッスンだ。戻るよ。このステージの上に。」
宮澤が立ちあがった。

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