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58.敵を欺くには味方から


「あと3人になりましたね…」
「長かったね。ここまで…」
「玲奈さん。まだ終わったわけではありませんよ。」
「お待たせ~何?話って。いい作戦でも浮かんだの?」
「しゃわこ、聞かせて聞かせて。」
珠理奈と高柳が笑いながら姿を見せた。4人は輪になって地べたに腰を下ろす。

「ええ…現在の勝ち抜けは4人になりました。脱落者は20人。
多くの上位メンバーがここに含まれています。
AKBグループの勢力地図は大きく塗り替えられました。
そして、今この島に残っていいるのは15人。ここから残りの枠は12…」
「つまり…あと3人誰かが脱落すれば…」
珠理奈が乾パンを頬張りながら言う。
「そうね、この味も素っ気もない食料ともおさらば出来るってことね。」
高柳の顔にも笑顔が浮かぶ。

「で?どうやるの?もったいぶらないで教えてよ~。早くぅ。」
「簡単な事ですよ。」
秦が銃口を珠理奈に向ける。
「ちょ…何、冗談やめて?そんなモノ…どこで?」
高柳もそれを見て表情が少し変わった。

「そっか…それで誰を殺るの?指原さん?宮澤さん?
ねぇ。しゃわこ、もう。危ないからそんな物騒なモノこっちに向けないで。ね?」
「ご心配なく。
バトルで死なない限り、あなた方が消えても他のチームメイトには影響はありませんから。」

「その銃…まさか玲奈ちゃん…?」
珠理奈が玲奈の方を向いた。玲奈は涙を浮かべ激しく首を振っている。

「なんでここまで、私が玲奈さんを中心にして事を進めてきたかわかりますか?
お二人より組み易し…そう見たからですよ。玲奈さん…すごくいい人。
何でも私の言う事を信じてくれたし。
万が一の為に武器を持っておきましょうって私の提案をすんなり受け入れて、
しかもその大事な銃を私に預けてくれた…」
「私は…しゃわこを信頼して…嘘でしょ?ね?」

「嘘?ええ。私は最初から全員で助かろうなんて思ってませんでした。
そういう意味では大ウソつきですね。私は。」
「玲奈ちゃん…なんで、こんなヤツに銃なんて預けたの?」

「珠理奈さん、今更玲奈さんを責めるのはお門違いですよ。
あなたはスゴイ人です。才能あって努力もしてて。でも…まだまだお子様ですね。
玲奈さんのする事なら…玲奈さんが信用してる秦の事なら…安易に人を信じすぎです。」

秦が引き金を引いた。珠理奈が倒れるのを確認する前に今度は高柳に銃口を向け引き金を絞る。
逃げだそうとする高柳の背中に銃弾を与えた。
「ちゅりさん…あなたは、周りが見えな過ぎです。
熱くなるのはイイけど、時には冷静に周りを見渡す視野を身につけないと…
そういうトコは嫌いじゃなかったですけどね。でも…いいリーダーでしたよ。今まで…」

玲奈はもう逃げ出す事すら…いや、立ってる事すらできなかった。
がくがく震えながら秦の事を見つめている。
「最初から?最初から私たちを?」
「いえ…私もそこまで冷酷ではありません。
全員で生き残れればそれが一番いいと思っていました。ここに来るまでは。
ですが…この展開の中、最後は土壇場で力技が必要だと読んでもいました。
誰かを欺く事が必要だとも…
それなら…人を欺くには、敵より身内の方が欺きやすい…ただ、そう思っただけです。」

「そして…それは…正解だったって事?」
秦が静かに微笑んだ。玲奈が諦めたように目を瞑る。

銃声が鳴り響いた。

59.ゲーム終了 | Home | 57.リターンマッチ

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