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54.トリック



胸を掴みながら指原が苦しみ始めた。少しだけ微笑む。
静かに目を閉じその場に崩れるように倒れる。
「指原さん!指原さん…!さし…は…」
名取が指原の身体を激しく揺する。返事は返ってこない。

「終わったよ…終わりました。」
仁藤が小さな声で言う。
「さすがだね。イイ表情だよ、萌乃。約束は守るよ。
その研究生を私達のチームに入れてあげる。わかにゃん…だったね。」
柏木がスマホを操作する。名取がチームに加わった。
名取が仁藤の方を向き確認するように頷く。

「すみません。ポイントを確認させてもらいます。」
名取がスマホを操作しながらその場から少し距離を取る。
「同じチームになったからって、私達と対等って思ってもらったら困るからね。
何でも言う事聞いてもらわないと…」

「ええ。解ってますよ。もちろん。でも…私達は運命共同体には違いないですよね。
渡辺さん、柏木さん、平嶋さん?。」
名取がスマホの画面を三人に向ける。


≪タダイマノバトル、ショウシャ、サシハラリノ。ハイシャ、ナトリワカナ。≫

渡辺が笑顔のまま凍りついた。柏木もその場に立ち上げる。
「なんで?どうして…さっしーは…ぐっ…がっあっ…」
渡辺が胸元をかきむしる。柏木も信じられないような表情のまま倒れる。
「わかにゃ…なんで…あなたは…平気な…の…」

遠ざかる意識の中、3人は見た。
バトルに負けたはずの名取が沈んだ表情ながらも平然と立ち続ける姿と、
指原がゆっくりと起き上がる姿を。

柏木と渡辺、そして平嶋が動かなくなるのを見て、3人はその場を後にした。

55.円卓会議⑥ | Home | 53.指原の決心

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