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残り2.5キロ。
8区最後の難所、遊行寺の坂を先頭が登り終えた。

先頭では宮崎と横山が並走したままお互いの動きを警戒していた。
お互いに負けたくない思いと、9区・10区を控えつい慎重になってしまう事がややペースを鈍らせていた。
そのおかげで、3位片山も何とか差を大きく広げられず坂を上る事が出来た。

山本は飛ばしていた。坂の手前では7分弱あったトップとの差を5分まで詰めていた。
順位も7位から5位へと押し上げていた。

「よし、山本。まだだよな。お前の力はそんなもんじゃないだろ?」

わかってますわ。監督。ここですやろ?ウチが8区に使ってもらえたんは。
坂道ダッシュは一番得意ですわ。高校の時から遅刻せんように何度ガッコ前の急坂ダッシュした事か。
トライアスリートは、もう限界やってトコからパワーどんだけ出せるかがキモなんですわ。

山本は一気にペースを上げた。前傾を強くする。
2区の権太坂、5区の山登りほどではないにしても、この遊行寺の坂は選手を苦しめるポイントとして知られている。ここまで体力を残しておかないと、残りの5キロ、大きく失速をしてしまう。山本はここまでハイペースで飛ばしてきた。相当しんどいはずだ。だが、戸賀崎はさらなるペースアップを指示し、山本はそれに応えた。

前に4位の仏教大の選手が見える。一気に抜く。いや…山本の視線はもっと前にあった。
この先を走る3人…姿は見えないが、眼光はその方へしっかりと見据えられていた。

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