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スゴイ…やっぱり本物だ。これじゃなきゃ大島優子じゃない。
指原は嬉しくなった。
腕にマジックで書きこまれた各ポイントの設定タイムをずっと上回っている。
それどころか、その上回り方が距離を追うごとに大きくなる。
間違いない。狙ってる。この人は…
と同時にそのペースに着いて行っている自分にも驚いていた。
多分、大島さんも。
さっきからちらっちらってこっちを見る。多分、スゴイ顔をしてるはずだ。
なんで着いてこれるんだって。

でも、怖くないよ。もう。
幾ら睨まれたって、ペース上げられたって。
だって、私にとっては後ろの伴走車に乗ってるたかみなさんの方がずっとコワい。
今のところまだ怒鳴られてないけど、ちょっとでも離れたらきっとまた怒られるんだ。
「こら!指原!」って。
だから、ごめんなさい。指原はあなたから離れません。

予想外だな…
大島はそう思いながら心の中から込み上げてくる感情を押さえられずにいた。
これじゃなくちゃ。やっと4年間で初めて…初めてこの山で闘える相手が現れた。
去年まではひたすら自分との闘いだった。もちろん、前にいる選手を抜かなきゃいけない。
それには変わりない。
でも…今年は違う。この泣きそうな顔に騙されちゃだめだ。
この子は危険だ。そう私のカンが言っている。
だからこそ楽しいんだ。このスリル…堪んないんだな。これが。

しかし…5区の観客は駅伝を知ってる。
さっきから声援が私だけに向けられてるわけじゃない。いや…むしろ指原の方が大きいんじゃないか?分かってるんだ。この子がこれまでで最強のチャレンジャーなんだって。何かが起きる期待をしてるんだ。ほら。宮ノ下の声援が聞こえてきた。去年もちょうどこの辺りは誰かと並走してたはずだ。その時は私の名前しか聞こえなかった。今年は違う…「莉乃!優子!」ちぇっ。指原の名前の方が先か。まあ、いいや。みなさん、波乱は起きませんよ。いや、起こさせない。今年も私がNO.1だ。

二人の視界に増田の姿が見えた。あと2人。
前には、島田晴香、増田有華…この2人だけだ。

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