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10区間で最もスピードに自信を持つ選手が集結する4区。
先頭を走る大場、秋英の前田亜美、慶育の藤江れいな。3人の力はほぼ同じくらいのはずだった。持ちタイムもほぼ変わらない。しかし、前田、藤江と大場の差は少しずつ広がっていた。慶育は3区の菊地が8位まで順位を下げてしまった。中継所での学連選抜との差は4分。秋英も3区高城が何とか2番目で襷を繋いだものの、4区に入り聖ヴィーナスの佐藤亜美菜に逆転を許していた。

間違いなく流れは学連選抜にあった。柏木が一番恐れていた「流れ」。
それを掴もうとしていたのは学連選抜である事は誰の目にも明らかだった。

残り1キロ、大場は後ろを振り返らなかった。振り返る必要もなかった。

島田が待っていてくれる。私を信じて待っていてくれる。
それだけの事がこんなに嬉しいなんて。

襷を外す。くるくるっと手に巻き握りしめる。
島田が手を上げた。笑顔だ。
おいおい、はるぅ。何笑ってるんだよ。アンタはこれから先、地獄の山登りなんだよ。
もうちょっとビビった顔しててもいいんじゃないの?

襷が渡った。
島田は大場の肩を一つぽーんと叩いた。
大場が島田に声をかける。
「行け~!ここまで来たら負けんじゃねーぞ!」

島田がガッツポーズを作ってスタートしていった。

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