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号砲とともに箱根女子駅伝がスタートした。
天候曇り 気温2.4℃ 北西の風3m 沿道での観戦にはちょっと寒いが、風も弱く絶好の駅伝日和だ。
20人の選手が飛び出していく。

読売新聞社前をスタートしてすぐに左折して日比谷通りに入る。
沿道では小旗が振られ、大きな歓声が飛ぶ。

例年、1区は各校様子見から始まる。レースはまだまだ長い。有力校もシード狙いの中堅校も序盤からリスクを取る事はなかなかできない。去年、サカジョの1区を走り区間賞を取った珠理奈も残り3キロの六郷橋でスパートするまでは、集団の「行くなよ。出るなよ。」という空気に押され自重したものである。

しかし、今年はそんな空気をいともたやすく一人の選手が破り捨てた。
聖ヴィーナスの渡辺麻友だ。

集団の先頭にすっと前に出たかと思うと、一気に差をつけ始めた。飛び出したという感じではない。明らかに他の選手と「自分のペース」が違うのである。1区にエントリーしてる中では2番目に速い持ちタイムの慶育の梅田彩佳より10000で3分近く速い。その差がどんどん開いて行く。集団は渡辺の「逃げ」を容認したかと思えた。

その時だった。
集団の一番歩道寄りを走っていた木本が、一気に前に出た。沿道の小旗がぴしぴしっと木本に当るがそんな事はお構いなしだ。あっという間に渡辺に追いつくと、にこっと渡辺に笑顔を向ける。「待ってくださいよ。一緒に行きましょうよ」という感じの笑顔だった。

おいおい…好きに走っていいって言ったけど、お前、それはペースアップというよりダッシュじゃないか。ほら、もう息を弾ましちゃってさ。ま、それでいい。お前はそうやって楽しそうに走るのが一番似合ってるよ。
戸賀崎は伴走車の中で一人笑っていた。

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