スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

39


「あ…雨。」
「ホントだ。うわ~結構強いね。傘持ってないよ。」
「あの…走れます?怪我痛みます?ウチ、もうちょっとだから…。」
「うん。大丈夫。走ろう。」

すぐにわさみんのマンションに着いた。
でも、結構濡れちゃったね。まだ肌寒い季節だから、風邪ひかないようにね。
じゃあ、また明日…

「あの…」
「寄っていってください。服…乾かさないと…」
「え?でも…」
「お願い。」
「う…うん。じゃちょっとだけ…」

好きな女の子の部屋…
それだけで、僕の胸は張り裂けそうになった。
なんだろ?中学生じゃないんだからさ。
しかし…ホントにピンクなんだな。女の子の部屋って。
参ったな。こりゃ、早めに退散しないと…

その時、ふっと部屋の電気が消えた。

「こっち見ないで…ください。」

はい?
なんだ?なんだ?この緊迫感は。
あの日、遠藤のトコに忍び込んだ時も、ここまでの緊迫感は感じなかったぞ。
あの…わさみん?

「いいですよ。こっち向いても。」

僕はそっと振り返った。
ダメだ。ダメだよ、見ちゃ。目をそらすんだ。ダメだ。
もちろん、僕にそんな事が出来る意思の強さはなかった。

そこには、一糸まとわぬ姿のわさみんが立っていた。

「私…後悔しません。だって…あなたの事、本当に好きだから。」

いや、そうじゃないって。ダメだって。おい、何とか言えよ。
ダメだって。そりゃ、僕もわさみんの事が好きだよ。
だからって言って、そりゃ、まだダメだろ…な。おい。落ち着けーーー

「私じゃ…ダメですか?」

違うって。
そうじゃない。君じゃないとダメなんだ。僕は。
でも、そう。順番ってのがあるだろ…

僕はやっとの思いで言葉を選んだ。
そっとわさみんを抱きしめて選んだ言葉を口にする。

「嬉しいよ。わさみん。本当に。でもね。今はまだダメだよ。わさみんが、ちゃんと自分の夢に向き合って、そして答えがちゃんと出せた時。ね。僕は待ってるから。大丈夫。もう、わさみんに黙ってどこかに行ったりしないから。」
「本当に?私の事、嫌いじゃない?」
「バカだな。嫌いなわけないじゃないか。」

「良かった…はぁ、私…恥ずかしい。ほら、こんなにドキドキしてる。」
わさみんが僕の手を取って左胸のところに持って行った。

あ…ちょっと…押さえてた理性が…

その時、わさみんの左胸の上に大きな傷跡があるのに気が付いた。

「わさみん…?」
「この傷…?これはね…私の十字架なの…」

十字架…?

なんでだ?なんで、こんな時に嫌な予感がするんだ?
違う、今度は違う。思い違いであってくれ…


僕はわさみんを優しく抱きしめ続けた。
押し寄せる不安を押し流すために…


40 | Home | 38

Comment

すごく(・д・;)

オキドキ、いやドキドキしました〜(;´Д`)

わさみんの個別とりたくなってきました(⌒〜⌒)
何をバカなと思われるかもしれませんが、四谷さんの描く登場人物は、推しになっちゃうぐらい魅力的です

2011.11.30 (Wed) | knifeedge #- | URL | Edit

ハッピーエンドで終わるかと思いきやここでまさかの展開!
わさみんの十字架・・・それは何を意味してるのか・・・気になります!

2011.11.30 (Wed) | アイヌラックル #- | URL | Edit

>>knifeedgeさん

わさみん…
個別、私も行きたくなっちゃいました。
でも、意味もなく照れちゃいそうで(笑)


>>アイヌラックルさん

もうちょっとお付き合いくださいね~
勿体ぶってすみません(^^ゞ

2011.11.30 (Wed) | 四谷 #mQop/nM. | URL | Edit

Post comment

Secret

Page top
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。