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戸賀崎さんの車で秋葉原の劇場に戻った。
夜中だったけど、麻里子さまととも~み、はるきゃんとさっしーが居た。
どうやら、佐藤さんが早速動いてくれたみたいだ。

大丈夫だよ、みんな。そんなに怯えなくても。
きっと、大丈夫。

「パソコンのデータ、きちんと破壊してくださいね。」
「わかってる。薬対は地団駄踏むだろうけどな。遠藤をしょっぴく証拠が…」
「すみませんね。」
「まぁ、仕方ないな。俺も見返り貰っちゃうしな。」

佐藤さん、アンタがいてくれて本当に良かった。
ヲタだったってオチまで期待してなかったけどね。

「佐藤さん、手錠…持ってますよね?」
「手錠?俺はお前を逮捕するつもりはないぞ?第一、何か捕まるような事したか?」

戸賀崎さんも、みんなも心配そうな目で僕を見てた。

「いえ…僕を監禁してもらえませんか?どうやら、もう薬が切れてきたらしい…」
「薬…?お前…」

僕は頷いた。
「どうやら、かなり純度の高いヤツを打たれたみたいです。
アイツ…もったいない事しやがって。」
僕は笑った…つもりだったけど、どうやら笑えてなかったみたい。

麻里子さまが泣きながら僕に言う。
「ね?私たちと一緒に…治療しましょうよ。一緒なら…きっと頑張れる…」

僕は首を振った。
違うんだ、麻里子さん。僕が打たれたのは…


「打たれたのは…ひょっとしてポン…か?」
「みたいですね。佐藤さん、あんまり猶予ないです。
さすがにポンは手に負えないですよね。自分でやるしかないでしょう?」
「わかった…しかし…どこに…」

「私のマンションを使いなさい。」

秋元先生…
先生まで来てくれたんですか?ありがとうございます…

「私が仕事で使ってるマンションが近くにある。そこを使ってくれていい。」
「先生…でも、きっと汚しちゃうと思います。暴れるかも…僕、結構コレでヘタレなんで。」
「構わない。構わないんだ。そんな事は気にしなくていいから。」

「おい、クソだってションベンだって幾らでももらせ。俺がちゃんと掃除するから。」

戸賀崎さん…そんな秋元先生のマンションですよ。勝手な事言っちゃだめですよ。
ちゃんと僕が掃除しますから。正気に戻れたらね。

「あと…なにかパンと水を…1週間分もあればいいかな。それから…佐藤さん。」
「なんだ?」
「僕の様子をカメラか何か通して、4人に見せてください。」

「え…?無理です。無理…そんな。見れません。私…」

さっしー…そうだよな。さっしー…怖いよな。見たくないよな…
でもね…

「いい?さっしー。はるきゃんもとも~みも麻里子さまも。僕の身体の中にあるのは、みんなが騙されて使わされたモノよりも遥かにヤバいものだ。恐らく禁断症状もみんなとは比べ物にならないと思う。でもね、このまま…ここでみんなが頑張らないと、いつかはどんどんエスカレートしてより強い薬に依存するようになっちゃう。そうなると、僕みたいな苦しみを味わう事になるんだ。だから、目をそらさずに見るんだ。クスリは身体を蝕むものだけど、もっと怖いのは心を食いつくす事なんだ。だから…」

ごめんね。こんな風に強く言いたくないけど…
でも、言わないと。

「僕は絶対戻ってくる。だから、みんなも約束して欲しいんだ。誰かに頼るんじゃない。
いい?自分の力で乗り越えなきゃいけない事なんだ。これを乗り越えれば…
大丈夫。みんなちゃんと自分の力で笑えるようになるから。」

僕は笑った。
今度は上手く笑えたみたいだ。

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