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chapter-21

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菊地をセンターに据えたAKBグループの勢いは止まる事を知らなかった。
主役として出演したドラマは、それまでのおバカキャラを一層する社会派作品で、平均視聴率は20%を突破。最終回の瞬間最高視聴率は38%を記録した。また、藤江れいな、佐藤すみれ、島崎遥香の3人で売り出された新ユニットが大ブレイク。ユニットとして初めてミリオンセールスを達成するなど、柏木ショックはあっという間に払拭されていった。

研究生へと降格した柏木は、正規メンバーのアンダーとして劇場のステージに毎日のように立ちつづけた。テレビ等のメディアに出る事は決してなかったし、ファンの反応は決して温かいだけではなかったが、それでも柏木はいつも笑顔だった。
最初は戸惑っていたメンバーも柏木のひたむきなステージを目の当たりにして、徐々に以前のように接するようになり始めた。

「お疲れ様でした!」
「お疲れ様でした~。ゆきりんさん、今日もありがとうございました。」
チームKキャプテンの嶋田晴香が柏木に声をかける。
「いえ、とんでもないです。島田さん、チームK、すっごいカッコよくなってきましたね!ファンの熱気もスゴイですし。」
「いや、ゆきりんさんがこうしてアンダーに入ってもらえるなんて…」
「あの~そろそろその「ゆきりんさん」ってやめてもらっていいですか?遠慮なくゆきりんって呼んで欲しいです。」
「は…はい。でも、スゴイですよね。もう全チーム全メンバーのアンダー出来るようになったなんて…私、心からゆきりんさ…あ、ゆきりんの事尊敬します」
「いやいや、そんなぁ。ただ、私には今劇場公演しかないんで…」
柏木は明るく笑った。

年明け早々に発売されるシングルが発表になった。
今回も菊地をセンターに据えた作品で、作曲を桑田佳祐が手がけるという事で早くも話題をさらっていた。発売を前に始まった劇場盤の予約リストの中には、研究生として柏木の名前があった。しかし、ファンの柏木への関心は低く、かつて6部全てが1次で売り切れていたその枠は、僅か1時間半の割り当てにも関わらず最終7次まで完売する事はなかった。

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