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さて。


ちょっと整理をしよう。やるべき事をきちんと整理する事は、仕事を進めていく上で最も大事な事だ。
その上で優先順位を決める。
ToDoの整理とプライオリティ付け。
基本中の基本だ。
新人研修のプログラムみたいだけど。

まず一番大事かつ、優先して考える事。
彼女達の本当の笑顔を取り戻す事。
洗脳を解く事が出来ても、その先の事や、そもそも何を目的とした陰謀の為に動かされているのが分からなければ問題の根本的解決は果たせない。
そこが見えてくれば、他の事項…たとえば、僕ら「ターゲット」をどう救っていくのか…の糸口へと繋がってくるはずだ。

その為に、今最も求められる僕のアクション。
ゴールは明確だ。この企みの全てを暴き、それを破壊する事だ。
しかし、そこには大きな障壁がある。前回もぶち当たった壁。
これをぶち壊すのか、乗り越えるのか、回り道をして回避するのか。
いずれにせよ、その壁の向こう側にあるものへたどり着かなくてはならない。

僕はゆりあの寝顔をもう一度見た。
笑ってるように見えた。でも、泣いているようにも見えた。
僕は、そっと頬にかかった髪をかきあげてみる。

ちょっと迷った。
今ならぐっすり眠ってる。
キスくらいなら大丈夫だろう。
起こしてしまう事はないはずだ。

でも、迷いに迷ってやめておいた。
殴られた頭がずきんと痛んだからではない。

そんな事をしてどうするんだ?
たとえ、ゆりあがキスを拒まなくても…
僕はゆりあだけは、傷つけたくない。



大人のおもちゃ箱に入った。
自作で作ったネットワーク環境。市販最高スペックを遥かに凌ぐ性能を持ったPCが6台。モニターは11台ある。僕の「武器」だ。
もちろん、どんなに鋭利な名刀でも、どんなに殺傷力が高い銃でも、使い手の腕が悪ければ、宝の持ち腐れだ。僕は自分を常に客観的に評価している。自惚れも謙虚さも、戦いの場では何の役にもたたない。

前回と同じ手順で進めてみた。
途中、目にしたくない情報がまた僕の目に入る。
目を背けたくなるが、それはダメだ。きちんと向合わなくてはならない。今いる彼女達を同じような目に合わせないためにも。

----------------ピィン-------------------
----------------ピィン-------------------
----------------ピィン-------------------
----------------ピィン-------------------
----------------ピィン-------------------

ペンタゴン・トラップ。
前回と同じ所で、同じように止められた。
どんなコマンドを送っても、どんな回路を通ろうと。
ここは通さないぞ。そんな風に電子音の無機質な音が僕を通せんぼする。

僕は、少し安心した。
そして意外な思いがした。

僕達は彼らの手から離れている。
恐らくは居場所に関してはつかまれているだろうが、僕達の「意思」をキャッチできない以上、僕の行動を知りえる事が出来なくなっているはずだ。なら…警戒を強めるのがセオリーだ。しかし、どうやら、このネットワーク上の状況だけを見ると、更に新たにブロックを強めている素振りがない。


少し僕も休もう。
余り悠長なことをやっている時間はないが、頭の中をクールにしておくためにもしっかりと休息を入れる事が必要だ。


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