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1年後…

「今月号のRUNNERS、届いてるわよ~」
妻の花の明るい声で出迎られた半沢がネクタイを緩めながら、ランニング雑誌をぱらぱらとめくった。
「はるぅ、スゴイね~。もうすっかり、アスリートタレントの地位を確立しちゃったね。もう長谷川理恵にとって代わっちゃった感すらあるよね。」
「ああ、なんたって初マラソンでサブスリーを達成しちゃったからな。半端ない努力をしたって事だよな。それに、AKSがグループ所属以外のタレントとも契約してマネジメントする事になったのも大きかった。玲奈ちゃん、さすがだよ。」
「半沢直樹の目に狂いは無かったって事ね。」
「まあ、そうかな。」
「あ、そう言えば今日は接待だったんでしょ?どうだった?久しぶりに会ったんじゃないの?あかりん。」
「ああ、いやもう「あかりん」なんて呼べないよ。今じゃすっかりグループの経営戦略のトップ切ってるからなあ。今日も資金調達のスキームで相当突っ込まれたよ。」
「あなたが、名古屋支店長になれたのも、彼女たちのおかげってトコあるんだから。しっかりやってよね~支店長サン?」

半沢がビールのグラスを煽りながら笑った。
「ん?何?その段ボール箱の山は。」
「ああ、コレ?今日届いたのよ。SKEの劇場盤。」
「それ全部?いったい何枚買ったの?」
「へへへへ。だってね~聞いて聞いて。こないだ、ようやく茉夏ちゃんとね…」

花の話を聞きながら、半沢はビールを一気に喉に流し込んだ。
そして、花に感づかれないよう頭の中で言葉を発した。

あの箱を全部チェックする前に、自分の分を避けておかなくちゃ…


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